その日のぼくは盛り上がっていた
机の上の小型ラジオの前にはりついて
ひとり鼻息が荒かった
今日こそ
今一番熱いこの人気番組のジョークコーナーでぼくの名前を呼ばれてやる
*昔昼寝してたら見た夢の中の物語です*
長い長い昼寝の長い長いお話です^^
ちょっとおヒマで読む気があればmore>>をどうぞ
最近のぼくはついてなかった
バイト先で怒鳴られ、友だちにバカにされ、親にはため息をつかれ
バイト先で怒鳴られ、友だちにバカにされ、親にはため息をつかれ
成績は思ったよりもイマイチで....
いつもみたいにいつも通りの行動していても
良い日になることもあれば悪い日になることもある
ぼく自身はいつもと何も変わらないのに
でもこのところ悪い日ばかり続いているような気がする
いつもみたいにいつも通りの行動していても
良い日になることもあれば悪い日になることもある
ぼく自身はいつもと何も変わらないのに
でもこのところ悪い日ばかり続いているような気がする
今日もどこからともなくラジオの音がする
このラジオ番組はふだん町のはずれの放送局からオンエアしている
DJがとにかくアップテンポでジョークもさえてておもしろい
選曲もセンスがいい
DJがしゃべくり、曲がながれ、電話でリスナーと軽くはなし、ジョークを連発する
ちょっと前までこの町のひとは自分の町のラジオ放送なんて聞かなかった
ちっともおもしろいとは思えなかった
もちろんぼくも
だけどこの町にあのDJがきてあの番組をオンエアするようになってから
いまではだれでもチューニングを合わせるようになった
そのうち番組ではリスナーがなんらかのカタチで参加できるコーナーがどんどん増えてきて
町ではこのところ、番組でDJに名前を呼んでもらうことがちょっとしたブームになっていた
なんとなく町の様子が変わりはじめた
トランジスタラジオを片時もはなさないやつ
これなんかまだわりと普通で
学校が終るとまっ先に家に帰って真夜中までラジオ局あてのハガキを書きまくるやつ
学校が終るとまっ先に家に帰って真夜中までラジオ局あてのハガキを書きまくるやつ
完全にDJになりきっていてやたらテンションの高いしゃべり方になったやつ
純粋に音楽にめざめてやたらレコードを買い漁りはじめたやつ
わざわざジョークの本を買って朝から晩までだじゃれの練習をするやつ
悩み相談コーナーに何度もでてついにはネタがなくなり自分の友だちの悩みまで暴露したやつ
前日の放送を逐一録音しておいてDJのトークを研究し
「こ、このフレーズは多分暗号だ。彼は僕たちをマインドコントロールするつもりなんだ!」
とかなんかスパイ思想なやつ
わりと真面目なぼくの父親もラジオの話をするようになった
「きのうDJがおもしろいこと言っただろう、ちょっと真似したらオフィスでうけちゃって...」
わりと真面目なぼくの父親もラジオの話をするようになった
「きのうDJがおもしろいこと言っただろう、ちょっと真似したらオフィスでうけちゃって...」
父がそう言ったせいか、それまでは家の中でラジオなんかつけなかった母親までラジオを聴くようになった
うわさもすごかった
番組の常連になっているあの男は最近いつもかわいい女の子をつれてるよ
前はぜんぜんもてなかったのにねえ、だとか
ジョークコーナーで読まれたネタが自分のパクリだろうっていうのが原因で
夕べ酒場でケンカがあったらしいぜ、だとか
DJって今おれたちの小学校のときの担任とつきあってるらしいぜ、だとか
「DJってアタシの親戚なの。母のいとこの旦那さんのお義兄さんのお嫁さんの....」
とにかく家庭でも学校でも職場でもこのラジオ番組の話が
一日のうちに1度もでないことはないくらいの加熱ぶり
町をあげての大ブームになっていった
ラジオ局の方もリスナーからのリクエストでDJのでる番組をどんどん拡大していった
最近ではほとんど一日中DJがしゃべりまくっていた
音楽のセンスもよかった
ラジオ局の方もリスナーからのリクエストでDJのでる番組をどんどん拡大していった
最近ではほとんど一日中DJがしゃべりまくっていた
音楽のセンスもよかった
新しい曲をどんどん紹介するし
古い曲でもDJが紹介するとなんだか新しいもののように聞こえた
そのうちに電信柱の町内放送スピーカーからも放送されるようになった
さすがに学校では昼休みだけの放送だったけど、窓を開けていれば町内スピーカーから聞こえてくる
イヤホンで授業中こっそり聴いているやつもいた
このままでは生徒が授業に集中できない、いっそBGMとして授業中も放送してはどうか
このままでは生徒が授業に集中できない、いっそBGMとして授業中も放送してはどうか
という先生まであらわれた
町中いたるところから音楽とDJの声がきこえた
町中いたるところでラジオのうわさをしていた
DJの声はどんどん町中に拡大していった
※これは私が高校生のころ、昼寝をしていて見た夢の中の物語です
主人公は高校生くらいの男の子でした
この男の子の目線で夢物語は展開しました
へんな話しで今でもその光景を思い出せます
起きてすぐにメモをとり
これまた長い長い間かかって文章にまとめたのですが
それが今頃になって出て来たのでアップしてみました
乱文、散文はお許し下さい
しかも続きも気まぐれにアップするつもりなので合わせてお許し下さい^^;